【秋号】心して見る

久しぶりに歩いた後の風呂は格別。

 

お湯といっしょに疲れまでざざっ~とこぼれ出る。

 

温かな心地良さに瞼を閉じると、先ほどみた小さな花を思い出した。

 

 

 

曼珠沙華が咲くころにいつも咲いているので彼岸花の一種ではないだろうか?

 

石垣の間につつましく咲いていた。

 

通いなれた道なのに、心に余裕がないせいか何気なく見過ごしていたようだ。

 

見ている様で見ていない、そのようなことがあまりにも多いのかも知れない。

 

様々に形を変えながら流れる雲や、道端に何気なく咲いている草花に想いを寄せながら、一句捻っていた丹下先生を思い出す。

 

 

 

今まで行ったことのない所に旅をするのももちろん良いが、心して見れば身近な所にも人生をより楽しく、心豊かにしてくれることがいくらでもある様な気がする。

 

“白牡丹と いふといへども 紅ほのか”虚子。‥‥ そんなことを考えながら風呂を上がり、冷蔵庫をそっと開けてみる。

 

んん♪‥ツヤツヤとした缶がならんでいるではないか!!

 

 

1本2本‥オオッ 今宵のビールの味は!!

この記事を書いた人

山本幸治

山本幸治

内子生まれで双海育ち。自動車整備士に憧れ、愛媛ダイハツが社会人のスタート。3人の娘と8人の孫。B型、戌年。39歳で独立。「真心こめた確かなサービス」を理念に掲げ、現在に至る。趣味は、読書、歴史散策、俳句、居合道、そばの栽培を含む家庭菜園など、そば打ちと日本酒愛の会員。

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